安全保障関連法に反対します

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私たちが今なすべきこと〜戦争加担者にならないために〜映画と交流会 2024.1.20

これからの社会にふさわしい医療・介護・福祉を求めて

声  明  文

2020年9月16日、7年8か月もの長きにわたって続いた第2次安倍政権が、改憲を成し遂げることができないまま退陣しました。

私たちは、2015年9月19日に、閣議決定で憲法解釈を歪めて強行に成立させた安全保障関連法を契機に集まった医療・介護・福祉に携わる者たちの会です。

以来、いのちと暮らしを脅かす憲法違反の安全保障関連法に反対し、立憲主義・民主主義・平和尊重の政権をつくることを呼びかけ活動してきましたが、この夏で6年目を迎えました。多くの市民の方々と共に声を上げ、安倍改憲を阻止できたことは、ひとつの成果であったと思います。

しかし、共謀罪を成立させ、森友学園、加計学園、桜を見る会、検察幹部定年延長、カジノ汚職事件、河井夫妻による買収事件など枚挙にいとまがない数々のスキャンダルで、法を犯し、経済をゆがめ、社会に格差と分断をもたらした安倍政治の負の遺産は大きいと考えます。これらのことを、「全く問題ない」「適切に対応している」「その指摘は当たらない」と強力に押しすすめてきた菅義偉氏に引き継がれた政権が誕生したことに対し、一層の危惧を抱いています。

私たち一人ひとりが主権者として、人々の幸福のために行うべき政治を求め、私たちは下記のことを要望します。

1)閣議ではなく、国会における十分な議論にもとづく政策遂行をしてください。

2)メディアへの政治的介入を止めて自由な議論を喚起してください。

3)行政・官僚機構においては、人による支配ではなく法による支配を回復してください。

4)文書・記録の保存を正常化し、情報公開を進めてください。

5)森友・加計・桜を見る会など、国民から疑念を持たれている問題の再調査をして、明らかにしてください。

私たちは、自助、共助を優先にするのではなく、公助を大前提とした、人々のだれもが安心して利用できる医療・介護・福祉の充実を切に望み、これからも活動を続けて参ります。

2020年初頭から始まったコロナ禍においては、必要な人が必要な検査を迅速に受けられる体制を整備し、すべての人のいのちが平等に守られる社会を築いていくために、科学的根拠に基づき、私たちの任を果たしていきたいと思います。

2020年9月19日

いのちと暮らしを脅かす
安全保障関連法に反対する医療・介護・福祉関係者の会

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 呼びかけ文

2015年6月、多くの市民の反対を押し切る形で審議されていた安全保障関連法案に対して、反対の意志を伝えるため私たちの会は結成されました。医療・介護・福祉の関係者や市民の危機感は強く、署名活動では短期間のうちに100人余が呼びかけ人に加わり、8000人を越える賛同者が集まりました。会として、各地での学習会や街頭集会に取組み、また、猛暑のなか、毎週のように国会前につめかけた抗議の市民集会で救護活動を中心的に担いました。

しかし、同年9月19日、安全保障関連法は、議事録が成立を明記できない強行採決によって国会を通過しました。安全保障関連法の成立は、憲法を政府が恣意的に解釈をしてしまったという点で、立憲主義を大きく脅かす事態でした。

戦後の医療・介護・福祉が整備された法的な基盤が、生存権を定めた憲法25条であったことは言うまでもありません。そして今、市民が事態を知り吟味する機会も十分保障されないままに、憲法が変えられようとしています。

自民党憲法草案に基づく改変の内容は、9条だけではなく、生存権を含む基本的人権がその効力を弱められるかたちになり、「個人」の尊重よりも、「国家」を重視し、新自由主義に基づいた経済優先の国作りを目指しています。そして、その既成事実が着々と積み重ねられようとしています。参院選では市民連合や野党共闘にもかかわらず、与党側が国会の3分の2を占め、もはや、人権を軽視する改憲の発議は避けられない事態となっています。

私たちは医療・介護・福祉に関わる専門職として、この流れに大きな危機感をいだいています。医療・介護・福祉の利用者であり主権者である市民が、適切な情報を得て、医療・介護・福祉と、政治のありようについて考えることができ、たとえ国民投票が行われるとしても、人々の権利を守る行動ができるように、私たちはこれまで以上に積極的な活動を続けていきます。そこでこれまでの会の活動を継承しつつ、もっと多くの方々の参加を得て、社会に情報を発信し、社会に提言をできる会となるために、会の共同代表者を定め、定期的に活動を議論し、会員が財政的にこれを支える新たな体制に移行することを決定しました。

長い会の名称はそのままに、略称を「医療介護福祉の会」 (MCW:Medicine Care Welfare)としました。

今後、安全保障関連法の廃止のみならず、現憲法に明記された権利が守られ、私たちのいのちと暮らしが守られるよう、積極的な活動を力強く進めていきたいと思います。

これからの社会にふさわしい医療・介護・福祉のありかたをともに考え、実践していくために、皆様のさらなる賛同と参加を呼びかけます。皆様からのお力添えを、どうぞよろしくお願い致します。

2016年12月

「いのちと暮らしを脅かす安全保障関連法に反対する医療・介護・福祉関係者の会」 共同代表
天羽道子(かにた婦人の村 名誉村長)
伊藤真美(花の谷クリニック 院長)
川島みどり(日本赤十字看護大学名誉教授)
小島美里(NPO法人暮らしネット・えん 代表)
沢田貴志(港町診療所 所長)
高岡直子(大田病院 在宅医療課医長)
本田宏(外科医・NPO法人医療制度研究会 副理事長)

安全保障関連法に反対します。

声 明 文

いのちを守る医療、いのちを支える介護、いのちを尊重する福祉にかかわる私たちは、真の平和と思いやりのある社会保障制度を希求します。

2015年9月19日、安全保障関連法が混乱の中で成立しました。私たちはこの暴挙に怒りをもって抗議します。

安倍首相は、法案に反対する多くの市民の声を軽んじ、憲法に違反するという専門家の声をも無視して、安全保障関連法を成立させ、その直後に、「希望を生み出す強い経済」「夢をつむぐ子育て支援」「安心につながる社会保障」を発表しました。莫大な軍事費を必要とする体制に突き進みながら達成する強い経済とは、軍需産業の推進のことでしょうか? 将来戦争に巻き込まれるかもしれない状況で、夢をつむぐ子育てなどできるのでしょうか? 高齢化と医療技術の進歩による自然増を加味せずに、医療・介護・福祉予算の伸びを抑えて、どうやって安心につながる社会保障を実現しようというのでしょうか?

私たちは医療・介護・福祉に携わる者として、いのちと暮らしを守るため、立憲主義・民主主義・平和尊重の政権をつくることを呼びかけます。そして、この関連法の実行を阻止する行動を、多くの人々と共に続けていきます。

                            2015年10月

いのちと暮らしを脅かす
安全保障関連法に反対する医療・介護・福祉関係者の会

声  明  文

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医療も看護も介護も、平和な社会であってこそ。

誰もが安心して暮らせるための、医療・介護・福祉を届けたい。

軽んじないでほしい、いのちを。

戦争への道を開く安全保障関連法案に反対します。

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 今、私たちは重大な歴史の曲がり角にいます。昨年6月、医療・介護総合推進法案が強行採決されました。これにより、世界に誇る国民皆保険制度がなし崩しになるのを始め、介護保険制度による諸々のサービスの低下、生活保護などの福祉の分野の縮小の流れが強化されるなど、全ての人々のいのちと暮らしに重大な影響をもたらすことは目に見えています。

 何よりも、これらの動きは、現政権が押し通そうとしている安全保障関連法案の成立と無関係ではありません。社会保障費を大幅に削って、原発再稼働への道、日本が戦争に巻込まれて行く道を開くための予算につぎ込まれようとしています。

 人権を剥奪してきた過去の戦争の歴史を省みて、戦後の日本社会が、憲法に守られながら努力し、希求してきた真実の平和は、安倍首相が「積極的平和のための集団的自衛権」などと軽々しく言うところの平和とは、意を異にするものでありました。

 いのちを守る医療、いのちを支える介護、いのちを尊重する福祉は、戦争のない平和社会であってこそ、保ちうるものです。

 私たち、医療・介護・福祉関係者は、この戦後の日本社会を大きく変えようとしている流れに抗して、専門職として、一個人として、一市民として、声をあげたいと思います。さまざまな職種の医療従事者、介護、福祉関係者、そしてそれらの分野をこれから担う学生諸氏、また市民の皆さんとも手を携え、いのちと暮らしを脅かす安全保障関連法案の成立に断固として反対し、戦争への道を開く本法案の廃案を求めます。

                  2015年7月10日

日野原先生からのメッセージクリックするとPDFが開きます

いのちと暮らしを脅かす
安全保障関連法案に反対する医療・介護・福祉関係者の会

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☆ 呼びかけ人 (五十音順)

足立 了平(神戸常盤大学短期大学部口腔保健学科教授)
阿保 順子(北海道医療大学特任認教授・北海道医療大学名誉教授・長野県看護大学名誉教授)
天羽 道子(かにた婦人の村 名誉村長)
新井 幸恵(十文字学園女子大学人間福祉学科非常勤講師・看護師)
安西 順子(ひぐらしのいえ 代表)
五十嵐 逸美(かにた婦人の村 施設長)
池田 徹(社会福祉法人生活クラブ風の村 理事長)
石川 晋介(柳原病院 院長)
市原 美穂(認定NPO法人ホームホスピス宮崎 理事長)
伊東 貴代子(福島県相馬市訪問看護ステーション なごみ 訪問看護師)
伊藤 英樹(井戸端介護代表・ちば地域密着ケア協議会副代表)
伊藤 真美(花の谷クリニック 院長)
伊藤 裕介(日本大学医学部医学科4年)
色平 哲郎(佐久総合病院 内科医)
上野 千鶴子(認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク 理事長)
宇佐美 宏(全国保険医団体連合会歯科代表・歯科医師)
牛山 京子(歯科衛生士)
内片 健二(日下部記念病院 精神科)
大泉 樹(NPO法人どさんこ海外保健協力会 代表理事)
大西 康史(南魚沼市民病院)
岡田 弥生(歯科医・草の根歯科研究会)
小川 泰子(社会福祉法人いきいき福祉会専務理事)
奥野 衆史(信州大学医学部医学科4年)
葛西 英子(みさと健和病院 総師長)
勝田 登志子(公益社団法人認知症の人と家族の会 富山県支部事務局長)
香山 リカ(精神科医・立教大学教授)
川崎 洋平(日本福祉大学社会福祉学部社会福祉学科4年)
川嶋 みどり(日本赤十字看護大学名誉教授)
川添 高志(ケアプロ株式会社 代表取締役/看護師/保健師)
北澤 彰浩(佐久総合病院 診療部長),
胡桃澤 伸(精神科医・ナカノ*花クリニック)
小島 美里(NPO法人暮らしネット・えん 代表)
小林 しのぶ(近畿高等看護専門学校副校長)
小林 哲之(長野中央病院 初期臨床研修医)
小山 珠美(NPO法人口から食べる幸せを守る会理事長)
齊藤 稔哲(気仙沼市立本吉病院 院長)
阪井 由佳子(NPO法人にぎやか理事長)
櫻井 和代(江戸川健康友の会 一之江センター代表世話人)
沢田 貴志(港町診療所 所長)
山上 隆子(NPO法人障害者の自立を支えるサポートネットワーク事務局長)
新道 幸恵(NPO法人看護アカデミア幸代表(元日本赤十字広島看護大学学長)
菅原 健介(理学療法士・株式会社ぐるんとびー 代表取締役)
菅原 由美(全国訪問ボランティアナースの会キャンナス 代表)
杉山 正隆(歯科医師・日本ジャーナリスト会議運営委員)
住江 憲勇(全国保険医団体連合会会長・医師)
関本 雅子(関本クリニック院長)
高岡 誠司(鍼灸マッサージ師・はりきゅうルームTAPIOCA 院長)
高岡 直子(大田病院 内科)
高木 恒太朗(羽生総合病院 和漢診療科)
竹内 あずさ(ベカファーマ株式会社 くるみ薬局 薬剤師)
竹内 由紀子(竹内医院)
武知 由佳子(いきいきクリニック 院長)
巽 純子(巽クリニック 院長)
谷川 智行(元社会医療法人社団健友会川島診療所 所長)
堂園 晴彦(堂園メディカルハウス 院長)
徳永 進(野の花診療所 院長)
土地 邦彦(どちペインクリニック理事長・玉穂ふれあい診療所院長)
中河西 絵(東京慈恵会医科大学医学科5年)
中野 加奈子( 大谷大学文学部社会学科 講師)
中野 千香子(日本医労連中央執行委員長・看護師)
西村 真紀(高知大学医学部家庭医療学講座)
西元 勝子(全国固定チームナーシング代表)
二ノ坂 保喜(にのさかクリニック 院長)
根本 聰子(片貝医院 副院長)
畑中 典子(かくの木薬局・薬剤師)
服部 万里子(服部メディカル研究所 所長)
林 千冬(神戸市看護大学教授)
林 葉子(大阪大学大学院文学研究科 助教)
春田 明郎(横須賀中央診療所 所長)
蛭川 紀巳子( NPO法人どさんこ海外保健協力会 社会福祉士)
深尾 篤嗣(茨木市保健医療センター 所長)
福島 智恵美(柳原病院)
藤井 博之(日本福祉大学 社会福祉学部社会福祉学科教授)
藤井 幹雄(立川相互病院)
藤末 衛(全日本民主医療機関連合会会長)
藤原 るか(ホームペルパー・共に介護を学び合い・励ましあいネットワーク)
二見 典子(一般社団法人いいケア研究所代表理事)
古屋 聡(山梨市立牧丘病院 院長)
星野 陽子(医療法人健和会 看護部長)
本田 宏(外科医・NPO法人医療制度研究会 副理事長)
前沢 淑子(中央社会保障推進協議会 事務局次長・薬剤師)
前島 拓矢(筑波大学医学群医学類3年)
馬庭 恭子(看護師・広島市議会議員)
三浦 聡雄(新松戸診療所 所長)
光武 鮎(研修医)
嶺 聡一郎(嶺鍼灸治療院 院長)
宮子 あずさ(看護師・著述業)
宮崎 康(みさと健和病院 内科医)
宮城 恵里子(健和会臨床看護学研究所 副所長)
三輪 正敬(敬風堂鍼灸院 院長)
村田 康子(NPOその人を中心とした認知症ケアを考える会・作業療法士)
守口 恭子(健康科学大学 作業療法学科教授)
森 亮太(医療法人八事の森 杉浦医院 院長)
山田 悠希(埼玉県立大学看護学科3年)
山本 愛(高知リハビリテーション学院理学療法科2年)
山本 直樹(新生病院 診療部部長(院長補佐))
山本 結(筑波大学医学群医学類3年)
由井 和也(佐久総合病院小海診療所 所長)
弓野 綾(JOCS/日本キリスト教海外医療協力会・医師)
横田 千代子(婦人保護施設いずみ寮 施設長)
吉岡 輝昌(巨摩共立病院・諏訪共立病院・上伊那生協病院 勤務医)
梁 勝則(林山朝日診療所院長・はやしやまクリニック希望の家院長)
若松 宏実(山梨大学医学部医学科5年)